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舞台は現代、かつては夢物語であった異能が突如人々に発現し始めた。
哉春麗季奈も、異能が発現した一人である。平々凡々な日常を送っていた彼女の前に
突如現れたのは、「見知ったキャラクター」であった。
被造物と思われていた「物語」は、ただ世界を隔てただけの「現実」に過ぎない。
新たに出来た奇怪な「ともだち」と共に、やや平凡とは離れた日々を麗季奈は送る。
人の形を基とするならば、それらは異と称される形だろう。
人の形をしながら人で無いもの。そもそも人の形もしていないもの。
しかし人を妨げることなく、ただ生まれてしまっただけのもの。
迫害されて、逃げて、行き場がなくて、仲間を求めて、あるいはただ最初からそこにいて。
ただちょっと特徴的な、それ以外は平凡な、ただのヒトとして生きるまち。
少しだけおかしくて、そして愉快な平和なまちのおはなし。
地球上には、人々に「神」と呼ばれ信仰されるものがいる。ある世界観では無数に、ある世界観では唯一人のみ。
あらゆる人々にあらゆる呼ばれ方をするそれらを、取り持つ存在がいた。
「言霊綴り」──人に信仰されない代わりに、神と呼ばれる存在から信頼を得て活動するあらゆる神話の仲介役。
時には西の世界の神と東の世界の神を、時には北の邪神と南の精霊を。
世界中を駆け巡り、神話と神話の連絡を取り持つその者は、とても身軽で──
「え、あの服かわいい。なんていうの?女子高生?へ~、私も女子高生なりたい!なるね!」
行動も、軽かった。
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