ワイライヌ
「創者」を名乗りだした一番目のもの。
他の創者をも創り出した「はじまり」。
ワイライヌ自身の始まりは、そもそも始まりがあるのかも含め、本人しか知らない。
最も厳格で最も冷徹で、最も情に脆い。
言動は基本的に軽薄で飄々としているが、素はどうも真面目らしく、責任感が無いわけではない。なんなら重い。
基本的に「創者」としては表に出ない分、ただの「ワイライヌ」として活動する時は大体テンションが高く出しゃばり。
人並みの感性を持っているためそれなりに周りに振り回されることもあるが、それはそれで楽しいらしい。
たまにその辺で寝落ちている。
ツァルフ
二番目の創者。
ワイライヌに創られたもののなかで最も古い。
創者として主に「望まれぬ発展を遂げた歪な世界」だの「侵略してきた有象無象の創造主/神」だのに引導を渡す役割をしている。要するに処刑人。
全能なので「存在そのものの抹消」も可能だが、「抹消した事実込」で消える為、実際にそれを行ったかどうか人には知るすべはない。
基本的に粗暴な言動をするが、ワイライヌ相手だとそれが顕著になる。
ワイライヌ相手に態度が悪くなるのは性格設計でそう設定されているからだが、それが気に入らないので余計キレ散らかしている。
周りからは「猫を拾う不良」「ツンギレのヘタレ」「めんどくさい奴」等好き勝手言われている。そして怒る。
スリャマ
三番目の創者。
記憶・記録を司り、「存在し無い記録」までも収集することが役割……だが、創者全員「忘れる」ということが無いので本人含めあまり特定の役割をこなしていると思って(思われて)いない。
自分のことを宇宙一可愛いと思っており、隙あらば自分の可愛さを褒めたたえる。ただ別に優劣をつける意思はないらしく、同率一位の可愛いものがこの世にあふれている。
創者の中ではもっとも活動的でよく人の世にも現れるためか、世界各地/宇宙各地の神々と混同・同一視され習合されていることがままある。
曰く、「たとえ誰であってもスーはスーだし、宇宙一可愛いことに変わりはないんだよね~~~~!!!!!!!!!!」。
メラヴィア
四番目の創者。
自分たちの管理する世界ではない、他の宇宙の観測が役割……というより趣味。
パラレルワールドも、マルチバースも、無限に存在し得るそれらを等しく全て観測している。
この集団の中では珍しくインドア派。
穏やかだが、「マイペースを貫き通す」という点で大人しくはない。
自ら表に出ようという意思がないため自分から他者と交流することは基本的に無いが、人と交流すること自体は割と好きらしい。
極々稀に(主にスリャマに)連れ出されて人との交流を楽しんだ後は、数百年単位で余韻に浸っている。
自分が表に出ないのが最大の原因だが、影が薄いのをちょっと気にしている。
津
五番目の創者。
自分たちの管理する世界の、不穏分子のあぶり出しが主な役割。
とはいえちょっと宇宙滅ぼす程度の悪党が出てくるぐらいなら別に問題は無いので、滅多なことでは出番はない。
滅びゆく世界をポテチ片手に眺めることが趣味のためロクデナシ扱いを受けることが多いが、もとより創者は全員傍観者の面があるため自分だけ言われるのに納得がいっていない。
機械的な受け答えで会話をするが、感情自体はかなりある。
よく「すべては些事」と言っているが、実際それで受け流せていることはあんまりない。
ルルート
創者に仕える従者。
元は「今後一切の発展の余地なし」として緩やかに滅びを待つだけだった世界出身の一生命体。
やろうと思えば宇宙を創造するだけの力を分け与えられているが、創者第一主義で自分のことは二の次のため創造神になる気は毛頭ない。
宇宙全体が病に蝕まれ、生きるだけで耐えがたい苦痛を味わう星の、とある国の貴族の生まれ。
国内のみならず星内、宇宙全体が希死念慮に捕らわれていた中「終わり」という形で“救ってくれた”創者を信奉している。
感謝と信奉の念が強すぎて創者たちにアクセス出来てしまった異常個体。
従者という形で魂を召し上げられてからはとかく創者第一で行動する狂信者になってしまった。
創者全員から「重い……」と思われているが、それを知っていてなお一ミリも気にせず狂信道を突っ走っている。